箱根観光1泊2日モデルコース！車なしで絶景と温泉を満喫する旅

箱根は東京から列車で約1時間、登山電車やバス、ロープウェイで快適に巡れる、車なしだからこそ楽しめる魅力もある人気観光地です。

本記事では、大涌谷や箱根海賊船、箱根神社などの王道スポットに加え、強羅エリアでのアート体験も満喫できる、1泊2日のモデルコースをご紹介します。週末旅行や女子旅にもぴったりのプランなので、ぜひ参考にしてみてください。

箱根観光は、車を使わずに巡るスタイルがおすすめです。それは、箱根エリアには登山電車やケーブルカー、ロープウェイなど、乗ること自体を楽しめる移動手段がそろっているからです。

東京からは、東海道新幹線で「小田原駅」まで約35分、特急踊り子号なら約1時間。小田原駅から箱根湯本駅へは箱根登山電車や伊豆箱根バスで約15分とスムーズにアクセスでき、各交通機関を乗り継ぎながら絶景や自然を満喫できます。

運転の疲れや渋滞の心配もなく、移動そのものを旅の楽しみにできるのが、箱根の大きな魅力です。だからこそ、車なしでめぐる観光スタイルがおすすめです。

1日目は、箱根湯本駅を起点に登山電車やロープウェイで名所をめぐり、大涌谷や箱根神社といった人気観光地を満喫しましょう。

箱根観光の出発点となるのが、「箱根湯本駅」です。駅周辺には飲食店やおみやげ店のほか足湯もあり、旅のはじまりから箱根らしい雰囲気を感じられます。列車を降りた瞬間から観光気分が高まるでしょう。

ここからさらに登山電車やロープウェイを乗り継いで、王道スポットをめぐる旅を続けます。

2025年に大涌谷駅に誕生した「ちきゅうの谷」は、箱根の火山地形や噴気、風などの自然を体感できる新スポットです。3つの展望エリアでは、それぞれ異なる視点で大涌谷の迫力を楽しめます。

「風の輪テラス」では谷を吹き抜ける風を浴びながら大パノラマを一望。「息吹のデッキ」では足元のガラス越しに噴気を感じ、「大空のほとり」ではロープウェイのゴンドラが目の前を行き交います。

散策のあとは、名物の黒たまごが味わえる「大涌谷くろたまご館」へ。黒たまごの巨大モニュメントは記念撮影にもぴったりです。

ロープウェイの終点・桃源台駅に到着したら、周辺でランチを楽しんでから、芦ノ湖を遊覧する箱根海賊船へ乗り、箱根町港へ向かいます。

ユニークな外観の船体は本物の海賊船のようで、デッキに出れば、芦ノ湖の広がりや遠くの山々が一望できます。天気がよければ、富士山を望めることも。湖面を渡る風とともに、船上から箱根の自然をゆったりと満喫しましょう。

船は約25分で箱根町港に到着します。湖畔の風景を楽しんだあとは、歴史や文化を感じるスポットが集まるエリアへと進みましょう。

箱根町港に着いたら、芦ノ湖畔をのんびり歩きながら、徒歩約5分の「箱根関所資料館」へ向かいます。江戸時代の交通制度を今に伝える貴重な遺跡で、当時の技法や道具を用いて忠実に復元されたその姿は圧巻です。

堂々とした関所の建物からは、芦ノ湖の美しい景色が広がり、まるで江戸時代にタイムスリップしたかのような感覚に包まれます。歴史ロマンを感じながら、箱根の旅に深みを与えてくれるおすすめの立ち寄りスポットです。

箱根関所資料館をあとにしたら、箱根離宮の跡地に整備された「神奈川県立恩賜箱根公園」へ向かいましょう。もともとは明治時代、皇族の避暑や外国の賓客を迎える迎賓館として建てられた由緒ある場所で、現在は誰もが訪れられる公園として開放され、歴史と自然が調和した、心落ち着くスポットとして親しまれています。

芦ノ湖に突き出した半島からは、湖と富士山、箱根連山を見晴らす絶景が広がり、かながわの景勝50選にも選ばれています。春のマメザクラや夏のヤマユリなど、季節の花々を愛でながら、風を感じる気ままな散策を楽しむのがおすすめです。

恩賜箱根公園から元箱根方面へ歩いていくと、江戸時代に植えられたと伝わる「旧街道杉並木」が続いています。1618年（元和4）、川越城主・松平正綱によって植えられたとされ、いまも樹齢300年以上の杉が約400本も立ち並ぶ姿は圧巻です。

夏には強い日差しをやわらげ、冬には冷たい風を遮って旅人を守った並木道には、幹回り4mほどの大木もあり、歴史の重みを感じさせます。芦ノ湖畔に広がる緑のトンネルを歩き、江戸時代の旅人の気分を味わいましょう。

宿泊先に向かう前に、ぜひ立ち寄りたいのが「箱根神社」です。元箱根港から徒歩約10分、芦ノ湖畔にたたずむ由緒ある神社で、奈良時代に創建されたと伝わります。古くから人々の信仰を集め、今も多くの参拝者が訪れる人気スポットです。

境内には九頭龍神社新宮や宝物殿があり、湖に映える朱色の鳥居は写真映えスポットとしても有名です。歴史と自然が調和した穏やかな空気を、ぜひ感じてみてください。

観光を満喫したあとは、宿泊先にチェックインしてゆっくりと過ごしましょう。箱根には老舗旅館からモダンなホテルまで多彩な宿があり、温泉につかれば1日の疲れもやわらぎます。

地元の旬の食材を使い、趣向を凝らした食事が楽しめるのも1泊2日の旅の魅力です。客室で初日の旅を振り返りながら過ごせば、翌日の観光への期待も高まります。

2日目は強羅エリアでスタートします。自然を感じながら美術館や庭園をめぐり、落ち着いた雰囲気の中で芸術や景観を楽しみましょう。

箱根登山電車の終着駅・強羅に広がる「箱根強羅公園」は、大正3年（1914年）に開園した日本初のフランス式整型庭園です。山の斜面に造られた園内は開放感があり、四季折々の花が彩る花の名所としても知られています。

庭園だけでなく、体験やグルメ、ショッピングまで楽しめるバリエーションの豊かさも魅力の一つ。陶芸や吹きガラスの体験、温室での植物鑑賞、ローズソフトクリームを味わえるカフェなど、さまざまな楽しさに触れられます。

強羅エリアでアートに触れるなら「ポーラ美術館」を訪れるのもおすすめです。モネやルノワールといった印象派の名画をはじめ、日本画や洋画、版画、彫刻、陶磁器、ガラス工芸、さらには古今東西の化粧道具まで、多彩なコレクションが並びます。幅広い展示内容は、美術ファンはもちろん初めて訪れる人にも新鮮な発見を与えてくれるでしょう。

館外に広がる「森の遊歩道」で樹木に囲まれた小径を歩けば、鳥のさえずりをBGMに森林浴も楽しめます。アートと自然を同時に堪能できる、強羅ならではの美術館です。

旅の終わりに立ち寄りたいのが「箱根湯本駅前商店街」です。温泉まんじゅうや団子などのスイーツは、散策のおやつやお土産にぴったり。干物や梅干といったお惣菜は家庭で箱根の味を楽しめると人気です。

また、伝統工芸の寄木細工を扱うお店も多く、秘密箱や小物入れ、ストラップなど旅の思い出に残る品が見つかります。にぎやかな商店街を歩きながら、自分や家族に喜ばれるお土産を探す時間も、箱根観光の楽しみのひとつです。