秘湯めぐり初心者が最初に挑戦したいスポットを厳選して紹介！

贅沢なひとときを堪能できる温泉旅行も良いものですが、少し変わった楽しみ方なら「秘湯をめぐる温泉旅行」はいかがでしょうか。人里離れた里山や、一見人の出入りがなさそうな山奥にも、隠れた温泉スポットがあります。

今回は、知る人ぞ知る秘湯から、初心者でも訪れやすい人気の秘湯までご紹介します。

秘湯の多くは、人里離れた山奥や大自然のなかに位置しています。人気のリゾート地や温泉街に比べてアクセスの所要時間は増えますが、目的地に向かう道中でさえ楽しめるのが秘湯めぐりの魅力です。

列車で秘湯の最寄り駅を目指すと、車窓に豊かな田園風景や荘厳な山々が連なる景色を見られることもしばしば。最寄り駅に降り立つと、都会の“と”の字もないような風景が広がり、「無人駅で簡素な改札が設置されているだけ」といった場所も少なくありません。

山道や田舎道を進み、渓流沿いや山間に立ちこめる湯けむりが見えてきたら、秘湯が近いサイン。宿泊もできる温泉施設が山中の温泉を管理しているケースや、日帰り入浴のみの営業が行なわれているところなど、一口に秘湯といっても整備の具合や営業時間などはさまざまです。

また、秘湯と呼ばれる温泉には、「自然を間近で見られる」「風情のある建物や屋根がある」「天然温泉（源泉かけ流し）」などの特徴もあります。

温泉宿の母屋や浴槽が開湯当時から使用されていることも多く、昔話の世界にタイムスリップしたかのような景観で温泉を堪能できる点は、秘湯めぐりの大きな魅力でしょう。

感染症拡大の影響を受け、人混みを避けてリフレッシュできる温泉旅行の需要が高まっています。秘湯はにぎやかな温泉街とは違い、ひっそりと景色や天然温泉を楽しめる隠れスポット。

ここからは、初めて秘湯に訪れる方でも比較的アクセスしやすい、おすすめの秘湯をご紹介します。

黄金崎不老ふ死温泉へは、「ウェスパ椿山駅」から運行する送迎バスを利用できるため、山歩きに慣れていない方でも簡単にアクセスできます。

「ここで養生すれば、老いたり弱ったりしない」という言い伝えが由来となって名付けられた黄金崎不老ふ死温泉。鉄分を多く含んでいるため、空気に触れると赤褐色になる珍しい泉質の温泉です。

大浴場には3種類の「黄金の湯」が用意され、すべての露天風呂から日本海を一望できます。

波打ち際に設けられた露天風呂は、高波の際に閉鎖を余儀なくされるほど、海と近い距離で温泉を楽しめる点が魅力。夕暮れどきには鮮やかな夕焼けに染まる日本海を眺めながら入浴できるなど、訪れる時間帯によっても異なる景色を堪能できます。

乳頭温泉郷へは「田沢湖駅」からバスに乗り約40分でアクセスが可能です。乳頭温泉郷には源泉や趣の異なる7つの温泉宿（鶴の湯、大釜温泉、蟹場温泉、妙乃湯、孫六温泉、黒湯温泉、休暇村乳頭温泉）があり、1日で7つの湯をめぐることもできます。

ひとつのエリアで湯めぐりを楽しめるので、秘湯めぐり初心者も訪れやすく、好みの泉質や景観を見つけやすいでしょう。

7つの湯を自由に入れるお得なサービス（※）もあるので、温泉づくしの旅行を楽しみたい方におすすめです。

※湯めぐり帖：乳頭温泉郷の宿泊者のみ、現地購入可能

鶴の湯温泉へは「田沢湖駅」から運行する定期バスでアクセス可能です。何時のバスに乗るかを伝えておくと、到着するバス停（アルパこまくさバス停）まで送迎車が来てくれます。

鶴の湯温泉は、乳頭温泉郷にある7軒の温泉施設のうち、最も古い歴史を持つ温泉宿です。その昔、「傷ついた鶴が湯で傷を癒していた」と伝えられることから、鶴の湯温泉と名付けられました。徒歩約50mの敷地内に「白湯」「黒湯」「中の湯」「滝の湯」と異なる4つの温泉が用意され、それぞれ泉質や効能が異なります。

宿泊時は、囲炉裏のある日本家屋の客室で趣ある時間を過ごせるなど、温泉とともにチェックしたいポイントも豊富です。

万座温泉へは「万座・鹿沢口駅」からバスに乗り約40分でアクセスが可能です。万座温泉は、海抜1,800mの高さに位置する高山温泉郷。1日540万リットルの湧出量を誇ります。

万座温泉に湧く源泉は「硫黄泉」のほか20種類以上にのぼり、さまざまな泉質・効能を楽しめるでしょう。眺望に優れたロケーションの露天風呂から上信越の景色を一望すれば、心も身体もリフレッシュできること間違いありません。

宝川温泉へは「上毛高原駅」または「みなかみ駅」から運行する無料送迎バスでアクセスできます。

宝川温泉は、4種類の源泉を引く秘湯。開放感のある4つの露天風呂はすべて源泉かけ流しで、湯船の広さのバリエーションは「50畳」「100畳」「120畳」「200畳」にもおよびます。

趣ある木造建物と露天風呂の眺めが日本風情を感じさせ、周囲には宝川の清流と木々の緑が広がります。川のせせらぎを聞きながら癒しの時間を堪能できるでしょう。

貝掛温泉へは「越後湯沢駅」東口からバスで約25分、「貝掛温泉入口」で下車してアクセスできます。「貝掛温泉入口」から貝掛温泉までは徒歩約9分ですが、バス停まで送迎の利用も可能です。

貝掛温泉は江戸時代から「目の温泉」といわれる秘湯。「日本三大目の温泉」のひとつにも数えられ、昭和初期まで生産された「貝掛の目薬」は多くの方に親しまれました。

岩造りの露天風呂は木々に囲まれ、夜には空一面の星空も堪能できます。

高峰温泉へは「小諸駅」からバスで約45分のアクセスです。標高2,000mの雲上に存在する高峰温泉は、100年以上の歴史を持つ秘湯。日帰り入浴（ランプの湯）では、木の温もりあふれる湯船で冷泉と加熱泉の2種類の温泉を楽しめます。

雲海を眺めて爽快なひとときを楽しめる野天風呂をはじめ、展望風呂（男性用の「高峰の湯」・女性用の「四季の湯」）も完備されているので、どのような旅行プランで訪れても満足しやすいでしょう。

立ち寄って利用できる「お休み処 朝霧」では、野鳥やリス、キツネ、テンなどの野生動物が見られることもあります。

白骨温泉へは「新島々駅」からバスで約70分のアクセスです。600年以上の歴史を持つ白骨温泉。戦国時代には、兵士や炭鉱夫たちの「隠し湯」として守られてきたといわれています。

乳白色の湯は多くの炭酸成分を含む弱酸性の泉質。10本以上の源泉がかけ流しとなっていて、飲泉所では源泉の飲水も可能です。飲水は宿泊・日帰り問わず誰でも利用可能で、施設内では温泉水で作った「温泉粥」も提供されています。

温泉の真横を流れる清流や山々、人の手が加わっていない景観を楽しみながら、ゆったりとした時間を過ごしましょう。

温泉旅行に行きたいと思いながらも、できれば人混みを避けつつリフレッシュできる場所が良いと考えている方は多いかもしれません。自然の散策やアウトドアも楽しめるような温泉地は人が集まりやすいですが、人里離れた秘湯では静かなひとときを過ごせるでしょう。

山奥に位置する秘湯でも、送迎バスや路線バスの運行があれば、最寄り駅から比較的簡単にアクセス可能です。大自然のなかで古い言い伝えも残る秘湯に浸かり、忙しい日常から離れた秘湯めぐりを堪能してはいかがでしょうか。

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