野沢温泉でめぐるべき観光地は？温泉街の楽しみ方を教えて！

長野県には197もの温泉地があり、その数は本州一（全国では北海道に次ぐ2位※）。県内にはさまざまな泉質の温泉が存在しますが、なかでも高い鮮度で豊富な湧出量をほこるのが長野県の北部に位置する野沢温泉です。

日本屈指の名湯と呼ばれる野沢温泉では、温泉街の温泉めぐりをとおして風情ある街並みや、温泉街ならではの体験を楽しめます。

今回は、野沢温泉の魅力や外湯めぐりで見逃せない温泉施設、温泉街の楽しみ方をご紹介します。

※参照元：令和2年度温泉利用状況｜環境省

日本で唯一、村名に「温泉」がつく野沢温泉村。この地に温泉が見つかった歴史には諸説あり、聖武天皇の時代（724年～728年）に訪れた僧が発見した説、修行をしていた山伏が見つけた説、傷を負った熊のあとをつけた猟師が見つけた説などがあります。

江戸時代に入り湯治の文化が人々に広まると、野沢温泉にも多くの人が訪れるようになりました。ブナの原生林に囲まれた野沢温泉村には30余りの源泉が湧き、街中には、13の外湯と呼ばれる無料の共同浴場があります。露天風呂を備えた有料の「ふるさとの湯」も14番目の外湯として加わりました。

この外湯は、地域の財産として地域住民により共同で維持管理されており、地域住民も利用しています。ときには地域住民と旅行客のあたたかいふれあいが生まれることも。

野沢温泉の外湯は、さまざまな源泉から引湯されるかけ流しの天然温泉（弱アルカリ性）。外湯めぐりをとおして、温泉施設により異なる泉質や、湯船からの風景を楽しみましょう。

野沢温泉へは、北陸新幹線の停車駅であるJR「飯山駅」から予約不要の直通バス「野沢温泉ライナー」でアクセスできます。

直通バスの発着はすべての新幹線とは接続していないため、利用の際は最新の時刻表を確認しておきましょう。以前に運行していた路線バス「湯の花ライナー」は、現在利用できないため注意してください（平成27年3月31日をもって運行廃止）。

野沢温泉街には14の外湯があり、うち13ヶ所の外湯は無料で入浴できます。

野沢温泉街にある外湯から、おすすめの温泉施設をご紹介します。

別名「五色の湯」とも呼ばれる真湯では、季節や天候により緑や白濁などに変わる湯色が特徴です。地元住民や旅行客にファンがつくほどの心地良い温泉を楽しみましょう。真湯の周辺には、上寺湯や熊の手洗湯がありますので、足を運んでみましょう。

熊が発見したと伝えられる歴史ある温泉です。現在の名称になる前は、手洗湯や照湯、寺湯などと呼ばれました。野沢温泉の外湯のなかでも源泉温度が低く、熱い湯が苦手な方にはおすすめの外湯です。2015年には改修工事が行なわれ、木の温もりたっぷりの風情ある施設に生まれ変わりました。周辺には上寺湯があります。

野沢温泉街の最北端に位置する温泉です。麻釜源泉から急な上り坂を上がった場所にあり、たどり着くのが少し大変かもしれません。泉質は熊の手洗湯と似ていますが、入浴したあとの肌の状態などは熊の手洗湯と異なるといわれるため、外湯めぐりをしながらお湯の違いを楽しんではいかがでしょうか。付近にはふるさとの湯があります。

※野沢温泉村内に宿泊の方のみ入浴が可能です（2022年11月現在）。

野沢温泉に14番目にオープンした趣ある温泉施設です。野沢温泉の外湯で唯一の有料の外湯となっていますが、無料の外湯に比べて施設が充実しているのが特徴。9基のシャワーブースがあり、天井の高い広々とした浴室で内湯（あつ湯、ぬる湯）や露天風呂を楽しめます。ふるさとの湯周辺には滝の湯や麻釜の源泉、麻釜の湯などがあります。最終入館は19:30までのため、温泉街をまわるルートや時間に気を付けながら外湯めぐりを楽しみましょう。

野沢温泉では、外湯めぐり以外にも、温泉街ならではの街歩きを楽しめます。野沢温泉村を散策する際におすすめの楽しみ方をご紹介します。

野沢温泉街には27の集印所が設置されており、外湯めぐりや街歩きをしながら集印めぐりも楽しめます。集印所のある名所や旧跡の歴史にふれながら、各集印所で判を押していきましょう。集印帳は野沢温泉観光案内所やおみやげショップなど、現地で購入できます。集印を10個以上集めてもらえる野沢温泉オリジナルの「湯タオル」は、思い出深いおみやげになること間違いありません。

野沢温泉街では、各所で温泉卵づくりを楽しめます。商店などで生卵を購入し、街歩きをしながら温泉卵づくりを楽しみましょう。卵は58度～80度で卵白が、64度～70度で卵黄が固まっていきます。70度ほどのお湯で卵を加熱すれば、とろけるような温泉卵をつくれるでしょう。

野沢温泉街には、趣ある食堂やカフェ、レストランが多く存在します。そばや丼物などの和食から、パスタやピザなどの洋食までさまざまな料理を楽しめるため、街歩きをしながらお気に入りのお店を探してはいかがでしょうか。お酒を扱うお店も多く存在します。

また野沢温泉は、約250年前に野沢菜が発祥した地としても知られています。野沢菜漬けや野沢菜料理を楽しめるお店で、本場の味を楽しんではいかがでしょうか。おみやげに野沢菜を購入する際は、野沢菜の製造と販売を行うお店へ足を運んでみましょう。

上信越高原国立公園にも指定される野沢温泉村の一部には、297ヘクタールの野沢温泉スキー場が広がっています。白銀の世界に染まる冬の野沢温泉では、絶景が楽しめる雪山でスキーやスノーボード、スノーシューなどのウィンタースポーツを堪能してはいかがでしょうか。

野沢温泉スキー場へは、野沢温泉村から無料シャトルバスを利用してアクセスできます。

長い歴史と多くの源泉を持つ名湯、野沢温泉。外湯めぐりをつうじて、野沢温泉村の各地から湧き出るお湯の違いや、温泉施設によって異なる風情を楽しみましょう。集印所めぐりや温泉卵づくりをして温泉街を歩けば、思い出に残る旅行になること間違いありません。

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