山形の温泉を目的別に紹介！王道から穴場まで

強酸性の硫黄泉が特徴の蔵王温泉は、開湯1900年以上といわれる歴史ある名湯です。湯の花が舞う乳白色の湯は、肌を強くし殺菌作用がある「美肌の湯」としても知られています。

温泉街には共同浴場や足湯が点在し、散策しながら気軽に湯巡りが楽しめるのも魅力です。標高の高い場所に位置しているので、四季折々の自然美も楽しめ、とくに冬場はスキーと温泉をセットで楽しむ観光客で賑わいます。

東京駅から山形新幹線「つばさ」で約3時間、JR「山形駅」からバスで蔵王温泉バスターミナルまで約40分とアクセスも良好です。観光と温泉をバランスよく満喫したい方にぴったりの温泉地です。

蔵王バスターミナルの目の前にある、源泉かけ流しの湯宿です。敷地内で自噴する自家源泉100％の湯を、大浴場や露天風呂、貸切風呂で楽しめます。

泉質・湯量に恵まれた蔵王の湯をじっくり堪能できるほか、地元食材を使った郷土料理や、客室から望む蔵王の自然も魅力です。五感で山形を味わえる一軒です。

大正ロマンを感じさせる木造建築が川沿いに並ぶ銀山温泉は、山形を代表する人気の温泉街です。ガス灯が灯る夕暮れ時には幻想的な光景が広がり、歩くだけで非日常の世界に誘われるような感覚に包まれます。

湯の泉質はナトリウム―塩化物・硫酸塩温泉。筋肉痛や疲労回復に効果があるといわれており、観光とあわせて癒しを求める旅にぴったりです。

アクセスは東京から山形新幹線で山形へ向かい、奥羽本線で約40分のJR「大石田駅」へ。そこからバスへ乗車して約40分です。

「美人の湯」として知られる小野川温泉は、開湯1200年の歴史を誇る名湯。平安時代の女流歌人・小野小町が病を癒したという伝説や、伊達政宗が湯治に訪れた記録も残る、由緒ある温泉地です。

ラジウムを含む湯は身体を芯から温めるとされ、古くから湯治場として親しまれてきました。夏は蛍が舞い、四季折々の自然と温泉街の風情を楽しめるのも魅力です。

名物の豆もやしや米沢牛などのグルメ、地元の人とのふれあいも旅の楽しみのひとつ。東京からは新幹線でJR「米沢駅」まで約2時間10分、そこからバスで約25分とアクセスも良好です。

すべての客室から池を望む、風情あふれる湯宿。露天風呂付きの客室やスタンダードな和室など、複数タイプの部屋がそろい、旅のスタイルに合わせた滞在が楽しめます。

2つの大浴場「せせらぎ」「あさみどり」では、昭和の趣や四季の風景を感じながら、ゆったりと源泉かけ流しの湯を堪能できます。

かみのやま温泉は、東山温泉・湯野浜温泉と並ぶ「奥羽三楽郷」のひとつです。城下町の風情を残す『新湯・湯町地区』と、蔵王連峰を望む高台に佇む『葉山・河崎・高松地区』という、異なる魅力を持つ2つのエリアに分かれています。

泉質は無色透明でさらりとした肌ざわり。保温・保湿効果が高く、敏感肌や赤ちゃんにもやさしいお湯として親しまれています。

アクセスは東京駅から新幹線で約2時間40分、JR「かみのやま温泉駅」下車すぐと利便性も高く、趣ある街並みや自然とともに、温泉宿に泊まりながらゆっくりと湯あみを楽しむのがおすすめです。

蔵王連峰を望む高台に佇む、かみのやま温泉屈指の名旅館です。「プロが選ぶ日本のホテル旅館100選」で40年以上連続トップ10入りの実績を誇ります。

展望大浴場や露天風呂からは、四季折々に表情を変える山並みや夜景が広がり、晴れやかな湯あみが楽しめます。地元食材を活かした料理と、日本情緒あふれる空間でのおもてなしも魅力の宿です。

駅から近い温泉地は、移動の負担が少ないぶん、じっくり温泉を楽しめるのが魅力です。ここでは、気軽に立ち寄れる“駅近”の温泉地を紹介します。

山形県南陽市にある赤湯温泉は、開湯930年以上の歴史を持つ名湯。源義家の弟・義綱が発見したとされ、戦で傷ついた兵士が湯で癒されたという伝承が残る温泉地です。

赤湯の由来は、血に染まるほど傷が癒えたという逸話にちなんだもの。以降は上杉領の保護を受け、藩主や湯治客に愛され続けてきました。

東京駅から新幹線で約2時間20分のJR「赤湯駅」から車で約5分または徒歩約25分と好アクセスで、町中に旅館や飲食店が点在。温泉街にいながらコンビニやスーパーも近く、過ごしやすさも魅力です。

山形の魅力を体感できる宿として、地元の文化や、食事、自然にこだわり抜いた湯宿です。全19室に源泉かけ流しの露天風呂を備え、加水なしの「十割源泉」を直接引き入れています。

館内には、蔵を活かした趣ある空間が広がり、春にはお庭と桜を眺められる客室もあります。地元の生産者から届くこだわりの食材を使った料理とともに、置賜地方ならではの魅力を五感で楽しめます。

山形県のほぼ中央、舞鶴山の北側に広がる天童温泉は、明治時代に田んぼから高温の源泉を掘り当てたことから始まった温泉地です。泉質はナトリウム・カルシウム－硫酸塩温泉で、疲労回復や冷え性などに効能があるとされ、肌あたりのやさしい湯が特徴です。

天童市は将棋駒の生産量が日本一で、あちらこちらに将棋駒をモチーフにしたデザインが見られます。温泉街には足湯や散策スポットも点在し、のんびりと旅情を感じる町歩きが楽しめます。

東京駅から新幹線で約3時間のJR「天童駅」からバスで約5分、徒歩でも約15分と便利な立地にあり、県内観光の拠点としても人気です。観光と温泉をバランスよく楽しみたい方におすすめです。

全館畳敷きの空間が広がる、和の趣あふれる湯宿です。館内は日本庭園を囲む回廊式で、素足で畳の感触を味わいながら、心落ち着く時間が過ごせます。

名物は、床一面に畳を敷いた「畳風呂」。防水畳を使用しており、冬でも足元が温かく、段差もないため高齢の方でも安心して利用できます。日本文化が息づく空間と、天然温泉のやさしい湯が融合した、癒しの宿です。

美しい田園地帯に広がる東根温泉は、明治後期の干ばつ対策として掘られた井戸から偶然湧き出たお湯が始まりです。以来100年以上、地域の人々に愛されてきました。

泉質はナトリウム－塩化物温泉で、湯上がり後もぽかぽかが続く「熱の湯（あたたまりの湯）」として親しまれています。街には源泉を利用した手水舎や足湯など、温泉の豊かさを感じられるスポットも点在。

また、東根市はさくらんぼの生産量日本一で、旬の時期にはさくらんぼ狩りを楽しむことができます。

東京駅から新幹線で約3時間のJR「さくらんぼ東根駅」から車で約10分とアクセスもよく、歴史と温もりにふれる癒しの旅が楽しめます。

さくらんぼ東根温泉の中でも特に湯あたりがよいとされる、第19号源泉を使用する宿です。琥珀色の湯が肌にやさしく、すべすべした感触が楽しめます。

客室は和室と洋室を備え、少人数からグループまで幅広く対応。温泉街にありながら静かで落ち着いた雰囲気の中、温かみあふれる時間が過ごせます。

「湯沼温泉」は、冬でも何か所かは雪が積もらず、自然と田園に湯が湧き出ていたことに由来する名湯です。泉質はpH9.1の弱アルカリ性単純温泉で、肌の新陳代謝を促す美肌の湯として親しまれています。

稲田を渡る風を感じながらの湯あみは、心身ともにリフレッシュできるひとときです。

ここでは、山形の日本海側に位置し、温泉と海の幸を一度に満喫できる温泉地をご紹介します。

山形県鶴岡市にあるあつみ温泉は、千二百年の歴史を持つ名湯です。傷を癒した一羽の鶴が発見のきっかけという伝説があり、江戸時代には庄内藩の湯治場として栄えました。日本海に注ぐ温海川沿いに位置し、温泉街から温海海水浴場までは車で5分程でアクセスすることができます。

文豪たちにも愛された風情ある温泉地で、今も風呂桶片手に共同浴場へ向かう地元の人の姿が見られます。

泉質はナトリウム・カルシウム－塩化物・硫酸塩泉。保湿・保温に優れ、疲労回復や美肌効果が期待できると評判です。アクセスは、上越新幹線で新潟駅まで行き、そこから特急「いなほ」に乗り換えて約90分。JR「あつみ温泉駅」からはタクシーで約5分です。

創業300年、歴史と伝統を守り続ける純和風旅館です。丁寧なおもてなしと細やかな気配りが評判で、館内には四季の花々が飾られ、訪れる人の心を和ませます。

美肌の湯として名高いあつみ温泉を、開放感ある大浴場や露天風呂でたっぷり満喫。ゆったりと流れる時間と庄内の自然が、癒しの旅を演出します。

日本海に面した湯野浜温泉は、山形県鶴岡市の西部に広がる海辺の温泉郷です。開湯は天喜年間（1053～58年）と伝えられ、海辺で湯あみする亀を見た漁師が発見したという伝説にちなみ、かつては「亀の湯」と呼ばれていました。

泉質は塩化物泉で、湯冷めしにくく、保温・殺菌効果が高い「温まりの湯」として親しまれています。日本の夕陽百選にも選ばれた白砂の浜辺と、出羽富士と呼ばれる鳥海山の雄大な景観が楽しめるのも魅力です。

アクセスは、上越新幹線で新潟駅まで行き、そこから特急「いなほ」に乗り換え約1時間50分、JR「鶴岡駅」からバスで約40分。旅の道中も海の景色を楽しめるロケーションです。

湯野浜温泉の伝説「亀の湯」に由来するホテルです。全館源泉かけ流しで、豊富な湯量と塩化物泉の効能がじんわり身体を温めます。檜風呂や石風呂、露天風呂で名湯を満喫でき、湯野浜で唯一、飲泉も体験可能です。

庄内の山海の恵みを活かした四季折々の料理も魅力のひとつ。一皿ごとに旬を味わい、美酒とともに記憶に残る食体験が楽しめます。

ここでは、都会の喧騒を離れ、心からリラックスできる穴場の温泉地を紹介します。

山形県南部・米沢市の山あいに位置する白布温泉は、開湯から700年以上の歴史を誇る名湯です。標高約850mの静かな山中に湧く湯は、かつて上杉家や会津藩の人々にも愛され、「奥州三高湯」のひとつに数えられました。

泉質は含硫黄・カルシウム－硫酸塩泉。筋肉痛や冷え性、疲労回復などに効果があるとされ、身体の芯までじんわりと温まります。アクセスは、東京駅から新幹線で約2時間のJR「米沢駅」からバスで約50分。深い自然に包まれながら、身体の芯から温まる極上の湯をじっくり味わいたい方におすすめです。

1312年の開湯と伝わる白布温泉の創業宿です。代々、上杉家や会津藩の殿様にも湯を供した歴史を受け継ぎながら、山里の風情と木の温もりを大切にしています。

館内には、石造りで湯滝を患部にあてられる「滝風呂」や露天風呂で、源泉かけ流しの湯を楽しめます。木材を使った風情ある空間が広がり、山宿ならではの落ち着きに包まれます。静寂に包まれた奥座敷で、四季折々の自然とともに過ごすひとときをお過ごしください。