列車で行ける！東北のおすすめ温泉スポットをご紹介！

東北の温泉地では、広大な山々や海などの大自然を身近に感じることができます。葉の色で季節の移り変わりを感じ、海・山・川の地産グルメを味わうことができるのも、ひとつの醍醐味と言えます。

また、東北だけの冬の風物詩として有名なのが樹氷です。夜にはライトアップツアーが開催され、完全に氷に覆われた樹氷は、まさに「スノーモンスター」です。このように、どの季節に訪れても楽しめるのが、東北の温泉最大の魅力です。

浅虫温泉は、青森県青森市の東側、夏泊（なつどまり）半島の付け根に位置する温泉地です。青森市の中心部から近く、青森湾にも面していることから「青森の奥座敷」や「東北の熱海」として親しまれています。

浅虫温泉の泉質は、塩化物泉がメインです。湯冷めをしにくく、アンチエイジング効果があるので、女性やこどもにとっても嬉しいポイントです。また、浅虫温泉の周辺には、サンセットビーチあさむしや、県営浅虫水族館など、自然をとても身近に感じられるアクティビティに富んでいます。

浅虫温泉は、青い森鉄道の浅虫温泉駅が玄関口となり、東京方面からは八戸駅で、函館や秋田方面からは青森駅で、青い森鉄道へ乗り換えができます。浅虫温泉駅を含めて浅虫温泉のエリアですので、駅を出てすぐの足湯もぜひご利用ください。

乳頭温泉郷は、秋田県仙北市にある十和田・八幡平国立公園内の乳頭山麓に点在する温泉地の総称です。先達川（せんだちがわ）沿いの鶴の湯温泉から黒湯温泉までの6軒の宿と、休暇村乳頭温泉郷を含めた7つの温泉宿を指し、それぞれが独自の源泉を持っています。1967年10月には国民保養温泉地に指定されています。

源泉の数は10種類を超え、泉質も多種多様な乳頭温泉郷では、宿泊者限定の「湯めぐり帖」を販売しています。この湯めぐり帖を購入すると、7軒あるすべての温泉で日帰り入浴が利用できます。さらに、乳頭温泉郷を巡回しているバス「湯めぐり号」に無料で乗車することもできるので、気軽に湯めぐりを楽しめます。

乳頭温泉郷は、温泉宿によってアクセス方法に若干の違いがありますが、いずれも秋田新幹線のJR田沢湖駅が最寄り駅です。羽後交通バス乳頭線の乳頭温泉郷行きを利用しますが、バス停が温泉宿の名前になっているところもあれば、バス停から離れているために、送迎サービスを行っているところもあるので、目的の温泉宿へ事前に確認されることをおすすめします。

花巻温泉郷は、岩手県の花巻市にある温泉地です。距離的に少し離れていますが、台川沿いの台温泉と花巻温泉、そして、豊沢川沿いの松倉温泉から新鉛温泉（しんなまりおんせん）までの温泉地を合わせて花巻温泉郷と呼んでいます。詩人の宮沢賢治が、イーハトーブと名付けた故郷であると言われており、台温泉は、征夷大将軍の坂上田村麻呂が発見したと伝えられています。ちなみに、豊沢川沿いの温泉地に関しては「花巻南温泉峡」と呼ばれることが多いです。

そんな、歴史の偉人たちと共に歩んできた花巻温泉郷は、手軽に楽しめる日帰り温泉が多いのも特徴です。手打ち蕎麦で有名な精華の湯や、健康増進が科学的に証明された花巻トロンなど、個性豊かな温泉がたくさんあります。温泉に浸かったあとは、宮沢賢治が設計した日時計花壇のある花巻温泉バラ園や、国の特別史跡の中尊寺など、歴史ある名所を散策してみるのもおすすめです。

花巻温泉郷は、東北新幹線の新花巻駅が最寄り駅で、東京方面からも青森方面からもアクセスしやすい位置にあります。各温泉地方面に、宿泊者を対象とした無料のシャトルバスが出ていますが、台温泉方面と花巻南温泉峡方面では、行きと帰り、時期や時間で予約の必要性や注意点が異なりますので花巻観光協会公式サイトの時刻表を参考に計画を立ててください。

秋保温泉は、開湯1,400年以上の歴史があり、同じ宮城県の鳴子温泉や、福島県の飯塚温泉と並んで奥州三名湯のひとつに数えられます。また、兵庫県の有馬温泉や、愛媛県の道後温泉と並ぶ皇室の御料温泉「日本三大御湯」としても有名です。仙台中心部からのアクセスも良く、仙台の奥座敷として親しまれています。

秋保温泉には、主に塩化物泉、単純温泉、硫酸塩泉の3つの泉質があり、効能もさまざまです。ちなみに、第29代欽明天皇は、秋保温泉で皮膚病を治したと言われています。

そんな秋保温泉には、恋人の聖地に認定された磊々峡（らいらいきょう）や、日本三名瀑の秋保大滝など、マイナスイオンを全身に感じられる景勝地も数多くあります。季節ごとに変わりゆく絶景散策も、秋保温泉の楽しみのひとつです。

秋保温泉へのアクセスは、東京・岩手方面からは秋田・東北・北海道新幹線の仙台駅から、宮城交通のバスで通常50分ほど（土日祝日の快速便は30分ほど）。山形方面からは、JR仙山線の愛子駅から仙台市営バスに乗り、15分ほどで到着します。

福島県会津若松市にある東山温泉は、山形県のかみのやま温泉や、湯野浜温泉とともに奥羽三楽郷のひとつとして数えられています。新選組の土方歳三や、与謝野晶子などの文人にも親しまれた湯の街です。

東山温泉の魅力は、なんといっても昔ながらの温泉街が楽しめるところにあります。東山温泉が立ち並ぶ湯川沿いには、伝統的な数寄屋造りの建物や、射的場などの施設が立ち並び、どこか非日常的な時間が流れています。また、今でも「からり妓さん」という芸妓さんが活躍していて、伝統文化を肌で感じることができます。

東山温泉へお出かけの際には、JR会津若松駅が最寄り駅となるため、周遊バス「あかべぇ」と「ハイカラさん」の利用をおすすめします。「1日フリー乗車券」を購入すると、市内の乗り降りが自由になり、観光施設によっては入場料が割引になります。東山温泉最寄りのバス停「東山温泉駅」でも購入できますので、「温泉も観光も楽しみたい」という際にも、お得に利用することができます。

かみのやま温泉は、山形県上山市にある6つの温泉地区の総称で、開湯から560年以上の歴史があります。上山城の城下町や羽州（うしゅう）街道の宿場町という地区と、蔵王連峰を一望できる自然豊かな地区という、趣の異なる温泉街が出迎えてくれます。また、寒暖差を利用したワイン用ブドウの栽培も行われていて、「ワインの郷」としても人気を集めています。

そんな、かみのやま温泉の魅力は、なんといっても、手軽に湯めぐりをすることができるところにあります。街中には、150円で入浴できる公衆浴場や無料で利用できる足湯が数多くあります。泉質は弱アルカリ性で肌に優しく、無料Wi-Fiが完備されているところが多いのも嬉しい点です。「古き良き町並みを感じた1日を、ワイン片手に振り返る」そんなおとなの温泉旅も良いものです。

かみのやま温泉は、東京方面からは山形新幹線1本。また、秋田・宮城方面からも山形駅乗り換えですぐというアクセスの良さから、日帰り温泉の人気も高いところがポイントです。

観光地とは違った印象のある温泉地。「東北」と聞いただけで、アクセスしづらいイメージを持っていた方も多かったのではないでしょうか。そんなイメージも、列車のおかげで、グッと身近に感じられるようになったかと思います。

もし、「東北の温泉に行きたいな」とお考えなら、渋滞もなくゆったりとした温泉旅ができる、JR東日本びゅうダイナミックレールパックがおすすめです。