昇仙峡ならライトアップも楽しめる！紅葉スポットや見頃を紹介

山梨県に位置する「昇仙峡（しょうせんきょう）」は、豊かな自然に包まれた清流が美しく、季節ごとに異なる魅力にあふれています。渓谷を染める紅葉が眩しい秋には特に多くの方が訪れる人気の観光名所です。

この記事では、紅葉シーズンの昇仙峡をより楽しむための見どころや、紅葉のライトアップイベントなどについてご紹介します。ぜひ参考にしてください。

国の特別名勝に指定されている昇仙峡は、山梨県甲府市にある美しい渓谷です。

迫力ある断崖や豊かな水量を誇る清流を、歩きやすく整備された遊歩道から気軽に眺められることで人気を集めています。「大砲岩」「猫石」「古代人面石」など、ユニークな名前が付けられた珍しい形の岩や石が数多く見られるのも特徴です。さらに上流に足を延ばせば、奥昇仙峡の「荒川ダム」や板敷渓谷の「大滝」などへもアクセスできます。

県内でも屈指の観光地である昇仙峡では、季節に応じた楽しみ方もさまざま。春にはやわらかな光に輝く新緑を愛で、夏はSUPやカヌーなどのアクティビティも体験できます。

特に賑わいを見せるのは、紅葉が見頃を迎える10月下旬～11月中旬にかけて。モミジやナラ、ケヤキなどが鮮やかに色付く渓谷には、紅葉散歩を楽しむ多くの方が訪れます。期間限定のライトアップイベントも例年開催されますので、タイミングを合わせて足を運んでみてはいかがでしょうか。

昇仙峡へのアクセスは、JR中央本線「甲府駅」からバスをご利用ください。

美しい景観を持つ昇仙峡。遊歩道が整備されている場所では、気軽に紅葉散策が楽しめます。ここでは、遊歩道の起点となる「天神森バス停」「昇仙峡口バス停」からの順路に沿って、紅葉シーズンの見どころをご紹介します。

「長潭橋」は、昇仙峡遊歩道の入り口に位置する最初の紅葉スポットです。1925（大正14）年に竣工した山梨県内最古のコンクリートアーチ道路橋で、2012年には「土木遺産」に認定されました。

橋の上からは、渓谷の両側に迫る紅葉に手が届きそうなダイナミックな光景が広がります。また、少し距離をとって眺められる、紅葉に包まれた優美なアーチ橋の姿も見逃せません。散策の記念に、忘れずに記念撮影しましょう。

珍しい形の岩石を眺めながら遊歩道を進むと現れる「夢の松島」は、昇仙峡の主峰である覚円峰（かくえんぽう）を広く正面から眺められる絶好のスポットです。

険しく切り立つ約180mの岩肌と鮮やかな紅葉とのコントラストは、息をのむ美しさ。階段を降りると、巨大な岩の下をもぐれる場所もあります。

「夢の松島」から上流へ向かうコース上にある「石門」は、巨大な岩でできたアーチ状の門です。複数の岩が積み重なり、自然に形成されています。

上に乗っているはずの岩の一部が浮いているようにも見えるため、くぐる際にはちょっとしたスリルを味わえるでしょう。

「石門」を過ぎ「昇仙橋」を渡ると、間近に迫るダイナミックな「仙娥滝」が現れます。

昇仙峡のシンボル的な存在である「覚円峰」の麓に位置し、日本の滝百選にも選ばれている落差約30mの名瀑です。地殻変動による断層から生まれ、中国神話に出てくる仙人「嫦娥（じょうが）」の名前に由来しています。

秋には滝の両側を彩る美しい紅葉が見事で、天候に恵まれれば虹が現れることも。幻想的な風景に心癒されるでしょう。

「仙娥滝」横の階段を登り、休憩スペースや願かけスポットがある滝上エリアを抜けると、おみやげ店や飲食店が軒を連ねる水晶街道にたどり着きます。

水晶街道沿いにある「クリスタルファウンテン」は、約600kgもの天然水晶で彩られた豪華な噴水です。水晶と宝石の街として名高い甲府のシンボルとして甲府駅前に設置されていたものをモチーフに、地元企業が再建しました。

色鮮やかな紅葉を引き立てる虹色の輝きは、眺める角度によっても表情を変え、昇仙峡ならではの風景として親しまれています。

紅葉のなかを進むゴンドラの姿が絵になる「昇仙峡ロープウェイ」は、片道およそ5分で気軽に絶景ポイントを目指せます。

展望台から山道を10分ほど歩いたところにある弥三郎岳山頂は、昇仙峡の紅葉を見渡す360度のパノラマビューが眼下に広がり、遠くに富士山も望む人気のスポットです。

縁結びに御利益があるとされる「八雲神社」や子宝の神様として崇められる御神木など、パワースポットも点在しています。

昇仙峡の奥地に位置し、1,080万トンの貯水量を誇る「荒川ダム」。周囲を取り巻く「御岳昇仙峡水源の森」は、その美しさから「水源の森百選」に選出されています。

静かな湖面に燃えるような紅葉が映し出される様は、奥昇仙峡ならではの光景です。足を延ばしてでも訪れる価値のある、雄大な景色に出会えるでしょう。

ロープウェイ乗り場から「荒川ダム」までは徒歩で片道約30分と少し離れているため、お帰りの時間に制限がある方はご注意ください。

昇仙峡では例年、紅葉の見頃に合わせてライトアップイベントが開催されています。

恒例のライトアップ場所となっているのは「仙娥滝」で、昼間とは異なる幻想的な雰囲気に包まれます。

昇仙峡の紅葉ライトアップは、例年10月中旬から11月下旬にかけて実施されています。開催期間中は毎日、日没から21時までライトアップが行なわれるのが慣例です。

ライトアップが実施される「仙娥滝」へは、クリスタルファウンテンがある水晶街道にも近い「昇仙峡滝上バス停」から徒歩で向かうと便利です。滝上エリアを抜けて180段の階段を降りると、「仙娥滝」に到着します。

※路線バスをご利用の際は、最終発車時刻にご注意ください。

雄大な自然に囲まれ、見どころが多い昇仙峡。ライトアップイベントも行なわれる紅葉シーズンには、特に多くの方で賑わいます。国の特別名勝に指定されている美しい渓谷で、清流のせせらぎに耳を傾けながら紅葉散歩を楽しんでみませんか。

秋の昇仙峡に列車で旅する際は、びゅうトラベルをご利用ください。甲府までの列車と宿泊施設をまとめて予約できます。