北陸新幹線の旅！石川・富山・福井の人気・穴場温泉地21選

日本海に面し、豊かな自然が広がる北陸エリア（富山県・石川県・福井県）は、温泉とグルメの宝庫。壮大な自然を間近に感じられる自然スポットから、歴史にゆかりのある観光スポットまで見どころも多く、温泉めぐりプラスアルファの旅行を楽しめます。

なかでも、奥座敷と呼ばれるような人里離れた温泉地は、静かに癒しの時間を堪能したい方にぴったりの穴場スポット。また、山中温泉や宇奈月温泉など、一度は訪れたい北陸を代表する定番の温泉地も数多くあります。

そこで今回は、北陸でおすすめの温泉を定番から穴場まで幅広くご紹介します。日帰り温泉施設の紹介もしているので、手軽に北陸の名湯を楽しみたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

2024年3月に北陸新幹線が延伸され、北陸への旅行がさらに便利になりました。これまでは、東京から金沢までしか新幹線が通っていませんでしたが、金沢から先の小松駅、加賀温泉駅、芦原温泉駅、福井駅、越前たけふ駅、敦賀駅の6つの駅が新幹線停車駅として開業し、北陸の温泉地へのアクセスが向上しています。

金沢駅から福井・敦賀方面へ行くためには特急列車や在来線に乗り換える必要がありましたが、北陸新幹線の延伸により敦賀駅まで直通で行けるようになりました。

新幹線を利用すれば東京から富山駅までは約2時間5分、金沢までは約2時間25分、そして福井駅までは約3時間でアクセス可能です。より便利になった北陸新幹線を利用して、北陸の名湯巡りを楽しみましょう。

古都金沢をはじめ、北陸は人気の観光地や温泉地がひしめき合うエリア。特に定番のスポットは、歴史や文化、風景、そして地元の食など、多彩な魅力が満載で一度は足を運びたくなるでしょう。

一方、穴場のスポットや温泉なら人が少なく、密を避けてゆったりとした時間を過ごせます。のんびりとした時間を過ごすなら、市街地から一歩離れた山あいや沿岸部、半島周辺の宿泊施設をチェックしてみてはいかがでしょうか。

定番スポットも魅力的ですが、北陸の魅力をより深く楽しむためには、あまり知られていない穴場スポットも含めて検討してみてください。

北陸新幹線の延伸により、アクセスが一段と便利になった石川県の温泉地。人気観光地の「兼六園」や「金沢城」、「ひがし茶屋街」など見どころ豊富な金沢をはじめ、山代温泉、山中温泉のある加賀温泉郷、そして辰口温泉などの見逃せない温泉地も数多く揃っています。

ここでは、石川県にある定番から穴場までの温泉を一挙にご紹介します。

観光も温泉も充実している石川県で、素敵な休日をお過ごしください。

開湯から1300年の歴史を持つ山中温泉は、加賀温泉郷（粟津・片山津・山代・山中）の一つとして知られる温泉地です。薬師山を臨む山あいに位置し、周辺には四季の移ろいを知らせる美しい渓谷が広がります。

元禄2年（1689年）に松尾芭蕉が9日間滞在したことでも知られ、総湯「菊の湯」は松尾芭蕉の句から命名されました。

日本三大民謡の一つに数えられる「山中節」や、安土桃山時代から作り続けられている「山中漆器」、世界でも名高い「九谷焼」は山中温泉に伝わる伝統文化です。周辺では新鮮な魚介類も堪能できるため、人里離れた地でゆっくりとした時間を過ごせるでしょう。

山中温泉について詳しくはこちらの記事も併せてご覧ください。

開湯から約1300年の歴史を持つ山代温泉も、加賀温泉郷（粟津・片山津・山代・山中）の一つに数えられる温泉地です。神亀2年（725年）、1羽のカラスが傷を癒していた水たまりが、現在の山代温泉だと言い伝えられていることから「烏の湯」とも呼ばれ、現代まで親しまれてきました。 

与謝野晶子や泉鏡花など、多くの文化人が愛した温泉地でもあり、現代では総湯と古総湯のほか、山代温泉を引く宿泊施設で山代温泉の源泉を堪能できます。

周辺には新鮮な魚介類を堪能できる飲食店や、伝統文化に触れられるスポットが多くあり、おみやげ屋も豊富です。山代温泉から生まれたハンドクリームや石けんなど、コスメはおみやげにもぴったりです。

粟津温泉は奈良時代に開かれた、約1300年の歴史を誇る温泉地です。ナトリウムを豊富に含む粟津温泉は、血行を良くする効果が期待でき、神経痛や高血圧症などの慢性病の緩和を目的に全国から多くの湯治客が訪れます。

さらに、美肌効果も期待でき、肌を若返らせるとして女性に人気の温泉です。無色透明の温泉は、ほのかな塩の香りと酸味が特徴で、飲用できることでも知られています。

気軽に立ち寄れる総湯もあり、地元の住民はもちろん、県内外からの観光客にも憩いの場として親しまれています。観光の合間にぜひ訪れてみてください。

片山津温泉は、北陸の「加賀温泉郷」の1つとして全国的に有名な温泉地です。泉質はナトリウム・カルシウム塩化物泉で、保温効果が高く湯冷めしにくいのが特徴です。

特に、女性に多い冷え性に効果があるとされています。霊峰白山を望む柴山潟の湖畔に位置し、日に七度も色を変える美しい湖面を眺めながら、心地よい湯を楽しめます。

「片山津温泉 総湯」はガラス張りの外観が特徴で、湖を望む「潟の湯」と緑に囲まれた「森の湯」があります。2階にはオープンテラスのある「まちカフェ」があり、休憩にもぴったりです。

「湯涌温泉」は、開湯から約1300年の歴史を誇る山里の秘湯です。落ち着いた雰囲気は金沢の奥座敷にふさわしく、加賀藩のお殿様も訪れたとされています。

大正時代初めの万国鉱泉博覧会では、日本の名泉として出展し、その高い泉質が称賛されました。その後、多くの文人が訪れ、特に大正時代の詩人である竹久夢二が愛した女性笠井彦乃と共に過ごしたことから、「ロマンの湯」として知られています。

総湯「白鷺の湯」では、湯涌温泉特有のなめらかなお湯を楽しめます。肌を包み込む心地よい湯に浸かって、至福のひとときを過ごしましょう。

開湯1400年の歴史を持つ辰口温泉は、幾度もの掘り起こしの末に見つけられた天然温泉です。泉質は肌にやさしいナトリウム泉で、「美人の湯」ともいわれています。

総湯「里山の湯」は健康促進と地域活性化を目的とした施設ですが、誰でも気軽に利用できます。また、温泉街の散策路に位置する「辰口温泉足湯」では足湯に浸かれるのもうれしいところ。

金沢からのアクセスが良く、金沢観光の拠点にもぴったりな辰口温泉。日本海に面し、白山や加賀平野など雄大な自然に囲まれていることから、魚介や山菜、お米や地酒などのグルメも豊富です。

開湯から約1200年の歴史を持つ和倉温泉は、能登半島の七尾湾に面する温泉地です。傷付いた1羽のシラサギが、湧き出る湯で傷を癒していたことから発見された、と言い伝えられています。

明治13年にはドイツの万国鉱泉博覧会で「世界三等鉱泉」に選ばれるなど、昔から泉質や効能が高く評価されてきました。現在では、能登観光の拠点として多くの旅行客が訪れています。

和倉温泉の源泉は約80度と高温で、「海の温泉」とも称される高い塩分濃度が特徴。源泉100％で体を芯まで温められる総湯や「弁天先源泉公園」の手湯などがおすすめです。

※2024年7月現在、能登半島地震の影響で休止している施設があります。

富山県には定番から穴場まで、さまざまな温泉が点在しています。その中でも、特に注目すべき7つの温泉を紹介します。

ぜひ、富山の温泉で心も体も癒されるひとときをお楽しみください。

能登半島国定公園内に位置する氷見温泉は、海岸沿いに点在する複数の温泉の総称で、別名「美人の湯」とも呼ばれています。富山湾に面し、晴れている日は富山湾越しの立山連峰を臨む絶景のロケーションでやすらぎのひとときを過ごせます。

日帰り入浴できる温泉施設が多く、周辺観光とあわせて湯めぐりを楽しめる点も氷見温泉郷の魅力の一つ。氷見牛や新鮮な地魚、地酒など、氷見でしか味わえない地元グルメも必見です。

温浴施設「氷見温泉郷 総湯」は、源泉掛け流しの天然温泉を提供しており、地元の方から観光客まで幅広い利用者に愛されています。

富山県黒部市、黒部峡谷の玄関口に位置する宇奈月温泉。温泉地の規模としては富山県随一を誇り、黒部川沿いには多くの温泉施設が並びます。日本でも有数の透明度を誇る宇奈月温泉の湯は、弱アルカリ性の単純温泉で、湧出量も1日3,000トンと豊富です。

日本一深いV字峡で知られる黒部峡谷の四季を楽しみながら、大自然が生む癒しのひとときを堪能しましょう。黒部峡谷を走るトロッコ電車で、周辺の温泉（黒薙温泉・鐘釣温泉・欅平温泉・名剣温泉・祖母谷温泉）の湯めぐりを楽しむこともできます。

「黒部・宇奈月温泉　やまのは」では、宿泊はもちろん日帰り入浴も楽しめます。黒部峡谷や新山彦橋など雄大な景色を望める魅力的な宿です。

宇奈月温泉について詳しくは以下の記事もご覧ください。

名前には、「金太郎のように元気いっぱいに」という意味が込められています。国内でも珍しい食塩泉と硫黄泉が混合している泉質で、湯量も豊富です。

源泉は75度前後の高温で、高い活性化エネルギーを含む高濃度の天然温泉成分が含まれています。美肌や冷え性などに効果が期待できるのも魅力です。

魚津市にある温泉宿の「金太郎温泉」では、宿泊者限定の大浴場「壁画大浴殿」があり、浴室一面の九谷焼陶板の壁画を眺めながら温泉を楽しめます。また、日帰り温泉としても利用可能な「カルナの館」は、総面積800坪の広大なスケールを誇ります。

庄川周辺の温泉施設が点在している地域一帯を総称し、「庄川温泉郷」と呼びます。「庄川温泉郷」では、希少な泉質の温泉が湧くことで有名です。

豊かな自然に恵まれており、海・川・山の幸を一度に味わうことができます。日本観光地百選にも選ばれた「庄川峡」の自然美は圧巻です。

宿泊はもちろん、手軽に立ち寄れる日帰り温泉もあります。例えば、「となみ野庄川荘 一萬亭」では岩造りの大露天風呂を日帰りで利用できます。

また、遊覧船で約30分の距離にある旅館「大牧温泉」は船でしか行けない秘境の一軒宿として知られ、おすすめの宿の1つです。庄川峡の自然美を眺めながらの船旅は、きっと思い出に残ることでしょう。

剣岳を臨む絶好のロケーションで、絶え間なく湧き出る越中つるぎ温泉。茶褐色でぬめりのある独特な湯が、日々の疲れをやさしく癒します。

越中つるぎ温泉を宿泊でも日帰りでも楽しめる「つるぎ恋月」には、大浴場や寝湯、打たせ湯などバラエティ豊かな浴槽がそろっています。浴場からも客室からも剣岳を一望できるので、開放的な景色と温泉に癒されて贅沢なひとときを過ごしてください。

「みくりが池温泉」は、標高約2,410mにある日本一高所の温泉で、日本秘湯を守る会にも属しています。室堂（むろどう）ターミナルから徒歩約15分と、アクセスが便利です。

源泉は地獄谷にあり、無加水・無加温で、男女別の展望内湯が完備されています。天気の良い日には美しい星空を楽しめ、大自然を肌で感じられるでしょう。

硫黄の香り漂う掛け流しのお湯が、旅の疲れを癒してくれます。宿泊はもちろん、立ち寄り利用も可能です。（状況によって日帰り入浴が中止される場合があります。）

「春日温泉」は、深い断崖が特徴的な渓谷「神通峡（じんづうきょう）」の近くに湧く温泉です。開湯は大正時代にさかのぼる歴史ある名湯で、宿泊施設や日帰り温泉施設もあり、小さな温泉郷ながら人気のスポットとなっています。

春には温泉郷一帯に桜が咲き誇り、秋の紅葉や冬の雪景色も格別です。四季折々の自然を満喫できる絶好のロケーションで、素敵な休日を過ごせます。

春日温泉を楽しめる「神通峡春日温泉　ゆ～とりあ越中」では、宿泊はもちろん日帰り入浴も可能です。ナトリウム・塩化物泉の湯は、肌がなめらかになると評判で、神経痛、筋肉痛などに効果があるとされています。

ここでは、福井県のおすすめ温泉地を7つ紹介します。

人気どころから隠れ家的な穴場の温泉スポットも紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

明治16年の開湯以来、「関西の奥座敷」と呼ばれ親しまれてきたあわら温泉。74本の源泉があるほか、複数の温泉施設が軒を連ね、福井を代表する温泉街としても知られています。

自家源泉100％で風情ある露天風呂を楽しめる「つるや」、広々とした庭園露天風呂でリラックスできる「清風荘」など、温泉施設ごとに異なる温泉を堪能しましょう。温泉施設の「セントピアあわら」では日帰り入浴ができます。

あわら温泉場のまち広場内にある、あわら温泉屋台村「湯けむり横丁」では、赤提灯の灯る風情ある屋台通りでラーメンや鉄板焼きなどのグルメを楽しめます。

あわら温泉について詳しく知りたい方は以下の記事も併せてご覧ください。

福井県の美浜町に位置する温泉です。毎分31リットル湧出している美浜温泉の泉質は炭酸水素塩温泉（弱アルカリ性低張性温泉）です。弱アルカリ性の湯は、肌の角質層を柔らかくして皮膚を乳化し、お肌がつるつるになることから「美肌の湯」「美人の湯」と呼ばれています。

周辺には日本海の若狭湾や三方五湖が広がり自然豊かなロケーションです。

越前海岸の上を走る国道から、少し離れた場所に位置する温泉地です。宿泊と日帰り入浴が可能な「国民宿舎 鷹巣荘」では、「鷹巣温泉」を源泉掛け流しで楽しめます。

お湯は柔らかく保温効果もあり、入浴後もぽかぽかと温かさを感じられます。泉質はアルカリ性単純温泉で、腰痛や神経痛などに効果が期待できます。特に、女性にうれしい美肌効果も評判で、全国から温泉ファンが訪れます。

越前海岸エリアの5つの温泉を称して、越前温泉と呼びます。越前南部温泉はそのうちの1つで、日本海を眺望できるロケーションの良さが人気のある温泉です。

柔らかな泉質で美人の湯としても評価が高く、神経痛や筋肉痛などにも効果が期待できます。また、湯宿のほかに、立ち寄り湯も充実しています。

立ち寄り湯の中でも「越前温泉 露天風呂 日本海」は、越前海岸を一望できる露天風呂と内風呂を楽しめる施設です。

くりや温泉は「お肌がつるつるになる」と評判の温泉です。小さな宿が点在し、越前ガニ料理を名物として提供しているところが多いのが特徴です。

道の駅「越前」には、露天風呂が自慢の日帰り温泉施設「漁火（いさりび）」が併設されています。

昼間は雄大な日本海を眺めながら、のんびりと温泉を楽しみましょう。

天気の良い日には、夜に美しい星空や漁火も見ることができます。刻々と変化する美しい眺めが、心と身体を癒してくれるでしょう。

三国温泉は、福井県坂井市三国町に位置する温泉で、日本有数の名勝である「東尋坊」の周辺に温泉街が広がっています。

温泉の泉質はなめらかでクセがなく、海水の成分に似た食塩が含まれています。皮膚に塩分が付着し、汗の蒸発を防ぐため、冷え性や神経痛などに効果が期待されます。

また、日帰り温泉施設「東尋坊三国温泉ゆあぽ～と」では、日本海を眺めながら「三国温泉」を楽しめます。リゾート気分を味わえる海テラスでは、リラックスできる空間が広がっています。

「九頭竜温泉」は、全国でも稀なアルカリ性単純温泉です。主に疲労回復や神経痛、冷え性、美肌効果が期待されています。開湯は平成3年と比較的新しく、荒島岳の山麓にある一軒宿の「九頭竜ホテル　フレアール和泉」の敷地内から湧き出ている温泉です。

ホテル隣にある日帰り温泉施設の「平成の湯」では、内湯と露天風呂があり、大自然を肌で感じながらの湯浴みを楽しめます。また、五右衛門風呂や、大きな窓の内湯、サウナなど充実した設備が魅力です。

日本海を中心に、美しい景色と数々のグルメが集結した北陸エリア。日本海沿岸には無数の天然温泉がひしめき合い、温泉地ごとに異なる景色・泉質・食事を堪能できます。渓谷周辺などの自然が多いエリアでは、四季の移ろいを楽しみながら温泉に浸かれるのもうれしいポイントです。

歌人や文豪からも愛された北陸の温泉地へ足を運んで、非日常のひとときを味わってはいかがでしょうか。北陸で湯巡りを楽しみたい方は、公共浴場の利用もおすすめです。

びゅうトラベルでは、北陸の温泉旅行を楽しめるプランを豊富にご用意しています。新幹線などの列車と温泉宿をまとめてお得に予約できるので、癒しの温泉旅行をぜひ楽しんでください。